キノの旅ⅩⅤ the Beautiful World

 「見つけてしまった国」-Eureka!-

  師匠・シズ・キノ達がある一つの国を訪れるお話し。
  それぞれが訪問した時間のズレで、人々や環境に変化ができているのがこのスタイルのおもしろさですね。
  今回は一国の栄枯。

  エウレカ古代ギリシア語で「εὑρίσκω(ヘウリスコー)」「見つける」という動詞の一人称単数完了直説法能動態。「私は見つけた」「わかったぞ」というほどの意味。(Wikipediaより)


 「白い国」-Taste!-

  人間のエゴが生んだ罪の話。
  罪と言っても害を受けるのも罰を受けるのも国民たちだったけれど。


 プロローグ「戦って死ぬということ・b」-Order!・b-

  エピローグを読んではっきり理解のつくプロローグ。
  情景描写の薄さが想像力をかきたて、エピローグへの期待を高める。

  “しっかり戦っていない”男の自殺を止めようとした少年。
  なんで男は自殺しようとしたのか。
  戦う? 戦争? 男は誰か、知らぬ間に愛しい誰かを殺してしまった?
  初読の感想。


 第一話「ケダモノの国」-Standing Beast-

  ちょっと長めの第一話。師匠のお話し。
  部隊長さんは完全にやられやくとしか見てなかった。キーパーソンじゃん。
  私の読みが甘いのかストーリーは考えることもせず読み進めてからあーそーゆーことねーとか気づかされたり。
  なんにせよ師匠たちはいつも通り。


 第二話「マニアの国」-What I Want & Why I Want-

  挿絵のキノが可愛い! ねんぷち出そうよねんぷち!
  この話ってキノの三種のパースエイダーについて語りたかっただけだよね……?


 第三話「過去のある国」-What We Have Taught.-

  集団の過去と個人の過去。
  輝かしい過去の栄光は必要? 不必要?


 第四話「フォトの日々」-the Beautiful Moment-

  キノでもシズでも師匠でもない、フォトのお話し。
  生い立ちが語られたし、これから度々出てくることになるのかな……?
  生き方が純粋で可愛いから出てくれるといいねー。
  旅はしそうにないけれど。
  ソウの考えた名前も気になる。

 第五話「ジャーナリストの国」-How to Be a Liar-

  「死んだ人の名誉って――、回復されると思う?」


 第六話「犯人のいる国」-He Had Done It.-

  キノの長編。
  キノがこれだけ苦戦するのも珍しい! こういうの好き好き。
  勝利は約束されているはずなのにドキドキするこのスリル感。
  妙にミステリ入っていて、トリックはあっさり単純すぎるくらいに単純なんだけど、キノの世界だからこそ使えて、通用するトリック。

  最後の引きがまたいい。けど明言することで、アリバイトリックはもう使えないんじゃないかな……?


 エピローグ「戦って死ぬということ・a」-Order!・a-

  きっかけはティーなの?


 再び プロローグ「戦って死ぬということ・b」-Order!・b-

  エピローグを見て。
  自分の意志で動いた少年。
  記憶の戻った軍人に自分たちと同じ生き方をさせようというのかな?